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>>8 > >>7 ありがとうございます。 頑張ります。 続き もう逃げ場は無い。 僕と綾は自分の意志とは関係なくウシュマイとンミーの前に立つ事になった。 ウシュマイとンミーの手が伸びてくる。 きっと肩を貸すとグーサンウージの代わりとしてグソーに連れて行かれるのだろう。 その時、廊下に面する襖が開いた。 そこには北海さんが立っている。 手には古ぼけたグーサンウージ。 「ほれ持ってけ」とウシュマイとンミーを小突くようにグーサンウージを渡した。 その瞬間 周囲の空気が変わり漆黒の空間が開いた。 ファーマー達は漆黒の闇へと消えて行く。 僕達の身体の自由は戻り その場にへたり込んだ。 グーサンウージを手にしたウシュマイとンミーは綾を掴もうとしたが、オバーの御守りに弾かれ手を引っ込めた。 「ファーぬ…」と言いながら恨めしそうな顔を残し闇へと歩んで行った。 何度も何度も此方を振り返りながら。 僕達は助かったのだ。 北海さんは万が一の為、側溝の流れに沿ってグーサンウージを探しに行ってくれていたのだ。 全ては北海さんとオバーのお陰だ。 僕は何も出来なかった。 綾の顔が冴えない。 この時、すでに自分の身体に起きた変化を感じていたのだろう。 僕は、ただ怖がっているだけくらいにしか思っていなかった。 北海さんはウクリィピー(精霊送り)の ユール(夜)が明けるまで一緒にいてくれた。 ストゥムディ(朝)になると、やっと助かった実感が湧いてきた。 北海さんとは朝食を共にしお別れした。 僕と綾は飛行機でドゥナンを後にした。 イシャナギに着くと綾は病院に行きたいと言うので、そのまま病院に向かった。 綾が心配しているのは、赤ちゃんの事だった。 病院で検査をして貰うと赤ちゃんは跡形も無く消えてしまっていた。 妊娠していた形跡すら無くなっていた。 続く
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