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>>1 > 続き 『ンギー』は、もう九日も帰ってこない。 いつも一緒に居て、居るのが当たり前だった。 よく考えれば、犬だって首輪がなけゃ逃げ出す。 今更遅いが‥ 『ンギー』が居なくなってから毎日作っていた お弁当がサボリ気味になっている。 今日の昼は近くのラーメン屋に行く事にした。 始めて入る店だ。 暖簾をくぐり店内に入ると、臭い!! 豚骨ラーメンだと臭い店はたまにあるが、この店は強烈だ。 失敗した〜と思ったが時間は午後2時を回ってる。 今から余所の店に行く気にはなれず席にすわる。 ラーメンはカップラーメンを作るより早く、提供された。 「ズズズ」ヌルい! 麺は伸びまくり! 絶対作り置きだ。 『ンギー』の事でイライラしたので、文句を言ってやろうとして店員を探した。 店員は店の隅で接客中だ。 僕一人だと思った店内には他にも客がいた。 店員は、その客に帰るよう促している。 客「腹減ったさー 早くラーメン〜」 店員「ニーニー昨日もラーメン食べに来たでしょ お金持ってるの?」 客「持ってるよ 早くラーメン〜」 店員「昨日も同じ事言ったよね」 店員「最初にお金見せてくれたらラーメン作ってあげるから」 その客をよく見ると、先日 レンタカー屋で見た あの男だ!! この臭い豚骨なんかじゃない!『ンギー』だ! 僕は、その男のテーブルに駆け寄ったが『ンギー』の姿は見えない。 物凄い形相で駆け寄った僕に店員は驚いた様子だ 苦し紛れに僕から出たセリフは「あっあ‥えっと…僕がお金出すんで、この人にラーメンを」 その男は礼も言わない。 席に戻った。 ここで豚の妖怪はどこだ とか言ったらおかしい奴だと思われてしまう。 店員を呼んで、男の事を聞いた。 男は最近来るようになったホームレス。 可哀想だと思い、ただでラーメンを提供した。 それ以来毎日来るようになった。 二・三日前から臭いが酷くなったから追い返しているが毎日来る。 やっぱり『ンギー』だ。 『ンギー』は毎日行水さしてやらないと臭ってくるのだ。 僕は確信した。『ンギー』は、あの男といる。 何らかの理由で姿が見えないだけだ。 続く
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