※は必須
名前
※コメント
>>5 > 続く そのおばちゃんはトイレに行った帰りに小屋が分からなくなって迷っていたそうだ。 さすが関西人。 そこから怒涛のおしゃべりタイムが始まった。 内容は、子供の生い立ちからの自慢話から隣人との境界線を巡るトラブルやら、およそ初対面の人とする会話ではなかった。 おばちゃんが旦那が心配してるといけないから戻ると言った時はホッとした。 僕が予備の手持ちライトを貸すと おばちゃん「アンタ達がおらんかったら遭難してた。 ほんま助かった おおきに」 僕「ほんと トイレに行くのに行方不明になる人もいるんですよ 気を付けて下さいよ」 おばちゃん「そうやね 気をつけなアカンね」 と言って小屋に戻っていった。 それから暫くして 僕達も小屋へ戻った。 皆を起こさないように静かに寝袋に入り就寝した。 翌朝、皆が身支度を始めてる音で目覚める。 綾ちゃんは少し前に起きたそうだ。 外を見ると小雨がパラついている。 入り口のちょっとした棚に僕のライトが置いてあった。 おばちゃんの姿は無い。 もう出発したのだろう。 僕達は登山経験が少ないので天候の回復を待って出発する事にした。 小屋には僕と綾ちゃんの二人になった。 朝食の準備をしながら、綾ちゃんが話しだした。 「昨日のおばちゃん あれ幽霊だよ」 僕「えっ!?」 綾「マコ君 やっぱり気付いてなかったんだね」 僕「う‥うん。つか幽霊なワケ―」 綾「昨日 小屋に居たメンバーに旦那さん居た?」 僕「中年の男性グループがいたろ、その中の一人じゃ」 綾「そもそも おばちゃんを小屋では一度も見てないし 男性グループが出発するの見送ったでしょ」 そうだ。 確かにおばちゃんを小屋では見ていない。 旦那に成りうる人物もいなかった。 僕「まさか トイレに行こうと行方不明になった人が…」 綾「きっと そうね。 でもマコ君の貸した懐中電灯が小屋にあるから戻ってこれたんだね。 これで成仏出来たと思う」 聞いた話では 小屋からトイレに行くのに行方不明になった人は数名いるらしい。 トイレから森の深部へと一枚ずつ服を脱ぎ捨て最後の一枚から先に足跡も消えるという不可解な事件も起こっている。 他の行方不明者はまだ小屋を探しさまよっているのだろうか…。
性別
選択
男
女
削除パス
(半角英数4-8字)
sage
[
戻る
]
mobile-bbs