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九つ目:母の話 今日と言っても日付が変わって昨日になったが、仕事から帰ると母がアルバムを開いていた。 小さい頃の私(書き手)可愛いとか言っていた。 写真を見るとまだまだ髪が長い時期で、写真は白い膜で覆われているように白さが目立ってた。 「お父さんがカメラを変えた時期だからねぇ」 と呟いていた。それを聞いていた父は「カメラの調子のせいだから」と誤魔化していた。 別の写真を見ると私の髪は既にショートになっていて、写真も綺麗になっていた。 「腕上がったんだ」と茶化したら「元々から腕は良かったんだ。同じ時期に取ったお兄ちゃんの写真見てみろ」とふてくされた。 見てみると兄単品の写真は白い膜というより靄はなく、綺麗だった。私と二人の時の写真は白い靄がかかっていた。 「なんでかねぇ。そういえば、この髪が長い時まであんた神様見てたんだよ」 「それどんな電波よ」 「電波って何よ。神様に遊んでもらったとか神様が空にいるとか良く言ってたわー。それで神様ってどんな人って聞いたら、『白くて綺麗』って言ってたわ。どんな話するのって聞いたら『上の話でね。お花が沢山』」 ここで昔の黒歴史を言われて恥ずかしさの余り、「もういいもういい」って叫んだ。 「分かった分かった。これで最後」 「まだ言うの?!」 「神様はどこにいるの?って聞いたら、『ずっと隣にいるの。一緒に行くって言ってる』って。本当に純粋だったわね」 と笑われた。 小さい頃は神様が見えるって本当にあるのかな。 九つ目終わり
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