投稿記事
視る。 フロントガラス越し… 「な、なんだあれは!?」 俺の横でB、声をあげた。 震える声、 震える指で…頭上を… 俺も見ていた… 乗船用の桟橋を渡る乗客に混じり… 異形… 赤ら顔をした…身体は人間サイズなのだが…頭部が不自然に巨大なモノが… 「う…」 一体だけではなかった 青い…背丈が…連絡通路の天井に付きそうなくらい…背の高い 青白く細長い…首の長い…裸体…黒髪が蔦の様に絡みつく…水死体みたいなモノ… それから、まわしをつけた力士スタイルをした黒い肌の大兵肥満の牛頭… 国民服を来た巨大な大根としか思えないモノ… 水干を纏った骸骨… 煌びやかな胴丸で身を固め太刀を佩く直立歩行する緑色した蛙みたいなモノ… 普通の人間に混じって 異様な姿をしたモノ達が 次から次へと現れ 桟橋を渡ってフェリーへ乗り込んでいく。 乗船しようとする客達… 誰も隣にいるのが異形であることに気づいていない… 異形の一団が過ぎると 次に現れたのが生々しい傷跡を晒した…ひと目で生きていないと分かる… 五体のいずれかが欠損した…人間の群れがフェリーに向かって行進していく。 『バンバンバン』
[
掲示板
]
mobile-bbs