投稿記事
以前に投稿した者です。自分は趣味で心霊スポットや廃墟によく行くのですが、この日は仲の良い友人といつものように心霊スポット巡りに出掛けました。 新潟市近郊はネタが無くなってきたので、前に一人で探索した廃墟『七福神の家』の事を友人に話しました。 すると友人はすぐに興味を持ち、またあの廃墟に行く事になりました。 友人が車を運転し、自分はナビ(案内)する形で廃墟に向かいました。 自分が前に探索した時は、冬の明るい時間帯だったため、比較的に道も解りやすかったのですが、今回は夜だったため辺りは暗く、また山奥なので曲がる道を間違えたり、通り過ぎたりして軽く迷っていました。 するとようやく見覚えのある道を見つけ、某集落に入りました。 そこから人気の無い不気味な細い一本道に入り、暫く真っ直ぐ行くと行き止まりに。 いよいよ廃墟に辿り着きました。 今回は夜のため辺りは真っ暗で、しかも夏のため敷地内には背の高い草が生えており、廃墟までの道が見えなくなってしまっていました。 『これはもう草と虫との闘いだな。』と覚悟しました。 車の中で探索の準備をしていると突然、『うー』という声のようなものが聞こえた気がしました。 『え?』と思い、辺りを見渡しても真っ暗で自分たち以外、誰もいるはずがありません。 明らかに女性のような声が車中で聞こえました。 しかも一緒にいた友人には全く聞こえていなかったようです。 不思議に思いながらも準備を整え、いよいよ戦闘開始です。 懐中電灯で照らしながら、草を掻き分け、道なき道を進み、蜘蛛や蚊などの虫と闘いながら、『確かこっちの方だったよな?』と思い出しながら進んで行きました。 すると早くもおかしな事に気付きました。 自分が先導し、友人が後からついてくる感じだったのですが、『パキッパキッ』と、何者かの足音がはっきりと聞こえたのです。 しかも自分と友人がいる位置とは違う、全く別の位置から。 『まあそういう場所に来てるからなー』と開き直り、尚も進み続けました。 そして暫く歩いているとまた、『パキッパキッ・・・』 と足音が聞こえました。 まるで自分たちに迫ってきているような感じで。 怖さに耐えながら進んでいると、ようやく廃墟の家まで辿り着きました。 いよいよ廃墟内に入ろうとすると、何か違和感を感じました。 前回探索した時、廊下の扉は開けておいたはずなのですが、なぜか閉まっていました。 扉を開け、カメラの録画を開始して廃墟内に入ると、相変わらず写真立てが落ちていました。 前回撮影した動画に、この写真立ての近くで声が入っていました。 やはり怖くてまたしてもよく見れず・・・。 友人に写真立ての事を教えると、同じく怖かったのかあまり見ようとはしませんでした。 そのすぐそばには、オカルトか宗教なのかわかりませんが、『悪霊の呪い』、『霊界伝説』などと書かれたDVDが落ちていました。 ここの住人はオカルト好きだったのか?と思いました。 続いて隣の部屋に入ると、仏壇と気味の悪い七福神の壁掛けはまだ残っていました。 しかしまたしても違和感を感じました。 以前に来た時より布団や物が散乱し、明らかに荒れていました。 『あれから誰か人が来たのか?こんな山奥の廃墟に?』 と不思議に思っていると、足元に何か落ちている事に気付きました。 それは何かの掛け軸らしきもの。 恐る恐る広げてみると、それはなんと七福神の掛け軸でした。 なんと七福神は壁掛けだけではなく、掛け軸もあったのです。 更に掛け軸の落ちていたすぐそばに、何か文字が書いてある紙切れを見つけました。 その紙切れをよく見てみると、カタカナ文字で『アタラシイホトケ』『ナムアミダブツ』『オバサマ』『インマリョウカイ』・・・五回、などと意味不明な文字が書かれていました。 呪文?かお経?のような文字が書かれていて、あまりの気味の悪さにゾッとしました・・・。 前回来た時には発見出来なかったのか、それとも後に誰かが書いたのかはわかりませんが、非常に怖かったのです。 すると一緒にいた友人が、あっちに不気味な部屋があると言ったので、行ってみました。 その部屋には異常に大きい謎の鏡と、ハンガーに1着の白いワイシャツが掛けてある不気味な部屋でした。 友人は何故かこの部屋を妙に怖がっていました。 続いて台所や寝室を見て回り、風呂場にきました。 この風呂場では前回、撮影した動画に男の声が入っていました。 少し怖かったのですが、特に変わった様子はありませんでした。 しかし、風呂場の横にある壊れた洗面台が以前から妙に気になっていました。 何か映りそうな嫌な感じがしたので、洗面台の鏡を見れませんでした。 そして風呂場の隣にある薄暗い部屋にきました。 この部屋も他と同様、いろんな物が散乱していました。 この部屋を探索中、何気なく天井付近を見ていると、またしても恐ろしいものを見つけてしまいました。 それは、なんと部屋の天井近くの壁に御札が貼ってあったのです。 悪星退散、御守護などと書かれていて、いかにも強力そうな感じがしました。 『ここはやっぱり曰く付きなのか?』と思い、そろそろ帰ろうと最後に2階に上がりました。 2階の部屋はやはり床がもろいため、危ないのですぐに階段を下りました。 そろそろ廃墟から出ようと、玄関に向かおうとした途中、またあの写真立てが目に入りました。 怖かったのですが、勇気を出してほんの少しだけ見てみました・・・・・。 すると???またしても何か違和感を感じました。 それはなんと、前回探索した時に見た写真とは、写真が変わっているように見えるのです。 写真に写っている人物が少し違っている?気がするというか、確かに前回探索に来た時も、恐怖のあまり写真立てをよく見なかったのですが、どこか写っている人物に違和感を感じ、変わっているように見えるのです。 多分、気のせいかも知れないですが・・・。 そして廃墟から脱出し、再び草と虫と闘いながら、なんとか車に戻り帰りました。 そして後日、この時撮影した動画を確認していると、またしても恐ろしい事に気付きました。 それはまたあの風呂場を探索している時に、女性の声らしきものが入っていました。 イヤホンをつけて音量を上げ、繰返し何度も確認しましたが、明らかに声のようなものが聞こえるのです。 更に友人にもこの事を教えると、『実は俺もあの廃墟でおかしな事があった』と言いました。 それは、廃墟に向かう前に車の中で準備をしている時、廃墟のある森の中から 謎の発光体がゆらゆら蠢いているのを見たそうです。 あの周辺は山奥の森になっているため、灯りは一切ありません。 やっぱりあそこはヤバイと思いました。 写真立て、放置された仏壇、謎の文字が書かれた紙切れ、御札、何ともいえない違和感、そして七福神。 あの廃墟は恐らく、行っては行けない場所だったんだと思います。
[
掲示板
]
mobile-bbs