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富良野を後にした俺達一行… 美瑛町内に入って間もなく一軒の飯屋へ飛び込んだ。 怪異に遭遇し、その為に寝坊して…まだ、朝飯を食ってない。 田舎の道路脇でよく見かける果物の即売所に毛が生えた程度の粗末な木造建築。 店先には『名物天然舞茸』『新鮮山菜』なんて幟が立っている。 店主からお勧めだよと言われて舞茸丼と山菜うどんを注文したのだが… 天然の舞茸って今が旬なのか?北海道にしたって…なんか早すぎでは!? 栽培物だ…絶対に栽培だ!ホ●トとかそんな奴だ! 絶対!騙されてるぞ俺達!! しかし、すでに頼んでしまった…もう、後の祭… 茸を焼く匂いが漂ってきてるし… そこへ小柄な老婆が一人、椅子をえっちらおっちら抱えてやって来て 俺達のいるテーブルの横、お誕生日席に着いた。 この店を営む老夫婦の片割れ。 かなり退屈だったのだろう、恰好の話し相手を見つけたとにこにこ顔だ。 飯が来るまでこの老婆の話を聞くことにした。 いや、カウンターの向こうから…調理中の爺さんまでが話しに加わった。 夫婦して喋ること喋ること。 それで、なにかこの町に面白い場所はないかと訊ねてみたところ、 白樺の森の中に青い水を湛える幻の湖があると教えてくれた。
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