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そのまま同級生達は適当な所に走って行ったのを見送って、帰ろうとしたら先生に会った。 「君どうしたの。倉庫は立ち入り禁止だよ」 「すみません。なんか七不思議を見て回るとかで、置いて行かれたんです」 「そうかぁ。たまにいるんだよね。でも、そこ開かなかったろ?そこ外から鍵がかけてあるんだよ」 笑いながら言った。 「いえ、開きましたよ。ガタガタ言わせて開けたんじゃなくてええっとスッと。他の子はガタガタ言わせてたんだけど開かなくて」 先生が一瞬顔色が変わって、倉庫のドアを開けようとした。開かなかった。 「さっき開いたんですよ本当に」 「分かった分かった。早く教室に帰りなさい」 次の日その倉庫にブルーシートが貼ってあって、工事が入ることになった。床が腐って危ないから工事をしないといけなくなったらしい。 私だけ開いたのはタイミングと床が腐ってたことだと思う。 それで「私が怪談に行くと怖い物に遭遇する」という逆の噂が出た。 そして、また七不思議に駆り出されることとなった。 次に覚えているのは二ノ宮金次郎の像の前にある池。そこは昔はもっと深く広かった。ただ溺れる子が増えた為小さくしたらしいという有りがちな物で、何もなかった筈だった。 私が適当に長い棒を持ってきて、池に刺した。自分よりも長い棒だった。それが最後まで埋まるのを見た同級生がまた逃げた。 池の下は土だったからそれを押し刺したんじゃないかと思った。 その半年後ぐらいに池を見たら見事に干上がっていて、底が見えた。 底はコンクリートで足を底に下ろして見たが、足首までしか深さはないようだった。 あのズブズブと刺した感触はなんだったんだろう。
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