投稿記事
うちには大きい鏡の付いた化粧台がある。 ある時から男の人が、化粧台の鏡から出て来て友達の居ない私と遊んでくれていた。 男の人曰わく「自分は綺麗な花畑が沢山ある所に住んでいる」ということだった。ある日、男の人は言った「一緒にこちらで暮らさないか?」と。 私は、どこかへ遊びに行く際は母に許可を取る良い子だったので聞いてみた。母は嫌な予感がしたそうだ。 「家族は一緒じゃないと駄目よ。だから男の人に、こっちで家族と暮らしたいって言いなさい」 それを聞いた私は近くに居た男の人に言った。そして、返事の内容を伝えた。 「お母さんがそう言うなら、ここに居なさいって。でね、あのね。髪が伸びたら連れて行くって。それが約束だって!花畑のきれーな所!」 それ以来私の髪が肩から下になったことはない。
[
掲示板
]
mobile-bbs