投稿記事
「なぁ、堤防の向こう側から たくさん人がこっちに向かって歩いてくるんだけど お盆だし、あっちでなんか祭りでもあったのか?」 「堤防の向こうってなんですか?」 トイレからの帰りに酔い覚ましだと堤防へ登ったAさんは 真っ暗なオホーツク海を眺めたそうだ。 「それがな、真っ暗な中…かなり遠くに 街の明かりみたいにキラキラと赤や黄色の光が灯っていて…何市なんだあれ? そこからずらっと…青白く光る人間が列を作って、 こっちへ向かって歩いてくるんだよ。 だから、あっちでやってる祭りから帰ってきた連中だろうと思ってな」 明らかにおかしな事を言ってるぞAさん。 酔っていて頭が回ってないのだろうか 「堤防の向こうって何もないですよ?ある訳ないじゃないですか」 「あ?あるだろうよ、あっちだって、あっち!!」 「あっちは北ですよ?」 「なんか分からんが、ぞろぞろとこっちに向かって人が来るんだよ!」 マグカップに焼酎を入れてお湯割りを作るAさん。 俺が家から持ってきた梅干を落とし、マドラー代わりの割り箸でかき混ぜる。 だめだこりゃ…俺とBはげんなりして顔を見合わせた。 Aさん全然分かってない。
[
掲示板
]
mobile-bbs