投稿記事
続き 武人は僕に話があるそうだ。 飛行機は上空を旋回し着陸を試みている。 時間はあるようだ。 話の要件は『ンギー』の事だった。 僕はヤイマとの相性があまり良くない。 『ンギー』といると幾分ましになるとの事。 『ンギー』がいない間 怖い体験を何度もしたのはその為だそうだ。 では何故『ンギー』はいなくなったのか? 桟橋で見つかった遺体は、やはり『ンギー』と一緒にいたホームレスだった。 『ンギー』は彼の先祖に大変世話になっていたそうだ。 先祖とは僕の屋敷の主、〇〇〇家に仕える下人だった。 最近、彼は島に戻ってきたのだが、その時 既に死相が出ていた。 『ンギー』は彼の最期を看取りたかったそうだ。 良かった。 僕は『ンギー』が殺したのかと思っていた。 『ンギー』を疑った自分が恥ずかしい。 涙が溢れてきた。 そして「なにより『ンギー』は、お前が大好きなんだ!」と言うと 武人の股の間から『ンギー』が突然現れた。 『ンギー』は僕に飛びついて来た! 感動の瞬間だ! 更に涙が溢れでる… 僕「くっさぁー!!!」 目にしみる臭さだ。 『ンギー』は他の人には姿は見えない。 鳴き声も聞こえない。 しかし臭いは誰にでも分かるのだ。 今日はみんなに白い目で見られるだろう。 でもいい。 やっぱり『ンギー』と一緒がいい。 帰ったら風呂に入れてやろう。 終わり
[
掲示板
]
mobile-bbs