MH小説・日記


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ジャスタウェイ
『磁石』
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はじめまして
小説をはじめたいと思います。
2ndG視点です。
現段階(2010年7月28日18時50分)で、だいたい70話くらいまで書いているので、そこまでは確実に載せます。


え〜では、今大便している間の時間がもったいないな〜、と感じた方。
こんな小説でも見て頑張って下さい。

でも下痢が出ても、責任はとりませんので悪しからず。

では、はじめたいと思います。


07/28 18:50
[SH38]
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◆[89]ジャスタウェイ
「重たいし早しいや。もう、お前は目の前で生けつを、………………熱っ!卵熱っ!なんで?ホット缶コーヒーの熱さ。」

何故か熱い卵から、ジワジワと熱さが伝わって来たが、離す訳にもいかず龍一はアタフタ。

「いや〜助かった。あ、これキノコな。」

真人はポーンとキノコが入った袋を龍一の足元に放る。

「や、キノコはええけど。なにこれ?どーいう事?ゆで卵を採取したん?」

「んな訳ねーだろ。最初からゆで卵の状態で卵産まれると思ってんのか?ゆで卵は、生の卵を茹でて初めて完成するもんだからな。バカか!」

「わかってるわ!ただの例えや!だから、なんでこんな熱々やねんって言ってんねん。」

龍一はキレ気味にそもそもの原因を尋ねる。

「さあ?クロ、なんで?」

「もうすぐ孵化するからにゃ。」

「えっ。ええ!」

二人でハモってしまった。

「マジか!急がねーと、卵じゃなくなる。」

急ぎ足でキャンプに向かっていく、真人の首根っこを龍一が掴む。

「待て待て、待てや。戻せよ。元の場所に。」

「いや、まだ間に合うって。」

「いやいや、間に合う、間に合わんの問題じゃなくて。ギリギリまだ卵です、みたいなん渡されても、困るやろ。業者も。そんなん、誰も怖くて使えへんやん。」

「俺が怖いのは、おかんと妖怪だけだ。」

「知らんわ!そういうのちゃう…………あ!」

突然、卵が真人の手の中で動いたかと思うと、ひびが入った。

「あ〜あ、お前がゴチャゴチャ言うから〜。」

「どっちしろ無理やろ。」

「生まれるの〜」

「みたいやな。」

ひびの間からチラっと炎こぼれ、ミニチュア版の赤い火竜が卵から顔を出した。

「おお〜!」

「あ、かわいい〜!」

「かわいい〜って言うて自分かわいく見せようと思っても無理やからな。見てみ。自分血だらけやから。」

「あれっ、でも龍一君は血まみれの方がかわいいと思う。」

「全然大丈夫です!僕はかわいさも流血も必要ないです。」

何かしらの危険を感じたのか。
居心地悪そうにゴソゴソしていた火竜の赤ちゃんは、ギャーと小さな泣き声をあげた。

「ほら、もう十分やろ。戻したろうや。」
02/11 21:47
[SH38]
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◆[90]ジャスタウェイ
「かわいそうやろ。ほんで言うても飛竜やしな、噛まれるかも知れんで。返してき。」

龍一に諭され、真人とソラは顔を見合わせた。

「……う、うん。わかった。お父さん。」

「お父さん?いや、ちゃうけど。」

乱暴なボケぶっこんで来よった。
と思いながらもとりあえずツッコむ。

「本当すいません、お父さん。」

「いや……」

「はい、もう二度としないんで、お父さん。」

「いや、だから……」

「お父さんはあの…お仕事の方は…?」

「だから、お父さんちゃうて!なにをお前ら…」

ここで、なにやら二人の様子がおかしい事に龍一も気づき始める。

二人共視線が龍一をすり抜けていっているような。

一抹の不安を感じる龍一。

「なんかついてる?」

真人が少し寄って小さな声で言った。

「龍一………後ろ見てみ。」

「………」

うっすら、予感はあったが

だって、いきなり振り向いて何もなかったら恥ずかしいでしょ。

龍一の不安は的中する。

深紅の鱗と甲殻に身を包んだ飛竜。
リオレウスが龍一の真後ろから凝視していた。

「お、お父さん…」

蛇に睨まれた蛙のように固まってしまった龍一。

「…………あ、あの、お父さんあれですね。………いや〜それ素敵な革靴ですね。」

「お父さん、裸足だけど。」

………………………

「あ!あの、お子さんとはたまたまそこで会って、いっしょにね、遊んでただけなんですよ〜。本当かわいいお子さんで。ね、パパのとこ行っといで、ってね〜。ははは〜」


龍一は真人から赤ちゃんを受け取り、正座で差し出した。
顔中汗ビチャビチャである。

………………………

すると、リオレウスは優しく我が子の首辺りをくわえると、攻撃のそぶりも見せず
すぐに龍一に背を向け巨大な翼を広げた。

「え、うそや。マジで?」

そのままバサッと一つ羽ばたき空に舞った。
02/20 18:03
[SH38]
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◆[91]ジャスタウェイ
「お父さん、全然怒ってないで。めっちゃ優しいやん。ちょっと、俺もうリオレウス狩れんかもしれんわ。……なあ。」

遠ざかるリオレウスを横目に、龍一は安心して真人とソラの方を振り返った。

しかし、龍一はいきなり腕を掴まれ横に引き倒された。

次の瞬間、元いた場所を何かが高速で通過し草木焦がし、着地点で爆発を起こした。


「え、何!?何や!?」

すかさず真人が答える。

「いや、おかん来た。」

「は?おかん!?」

龍一は飛来した物の発信源を目でたどった。


そこには緑の飛竜、リオレイアが口から炎をあふれさせていた。

リオレイアは一度、咆哮を響かせ
四人に向かって突っ込んで来た。

「うわ!おわわわわ!」

逃げる四人、追いかけるリオレイア。

「やばい!怖い怖い!おかん、めっちゃ怖い。」

「家庭では親父かおかん片方は恐ろしくなるからな。」

「いや、冷静に答えんでええねん。」
02/20 18:05
[SH38]
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◆[92]ジャスタウェイ
言ってる間にどんどん差を詰められていく。

「こっちにゃ。」

クロが右手の草むらに跳び込む
それにならい続けて三人もハリウッドダイブ。

リオレイアは自らの体重の為、急には曲がることが出来ず、直進し前のめりに倒れ込む。

なんとか難を逃れた四人。

「あ、危な〜」

しゃがんだまま四人は向き合う。

レイアの様子を伺うが、四人を低木が覆っていた為、どうやら見失ったようだ。

「どないすんねん。めっちゃ怒ってるで。逃げきれる気せえへんねんけど。ほんで、武器もさー、ネタ武器やし。」

龍一が担いでいるのはシロネコハンマー。

「俺も」

真人は骨。

「私に到っては武器ですらないんだけど。」

食べかけのこんがり肉を持つソラ。

「嘘つけ。そんなもんで何かを出血させられる訳ないやろ。普通にアイアンソード担いでるやないか。」

とは言え、採取ツアーをなめてたので、全員テキトーな装備である。

「なんで、誰もまともな武器持って来ないにゃ。」

クロがため息混じりに呟く。

「せめてアイテムとかは?閃光とか無いんかいな。」

たとえ装備が整っていなくても、逃げるくらいならアイテムがあればなんとかなるはず。

すると、ソラは何か持っているようで。

「えーとね」

ポーチの中で目当ての物を探る。

「閃光は無いけど、これなら…」

そしてソラが取り出したのは、落とし穴。

ぱっと見4、5個ある。

「おお、ええのあるやん……てゆーより、そんなぎょうさん持てるもんなん?」

「ゲームなんて、バランス調整とる為に1つしか持てないようになってるのよ。」

「そうそう」

そういって真人も、ポーチから次々と落とし穴を出していく。

「なんなん?流行ってんの?なんで落とし穴ばっかり?」
03/24 23:51
[SH38]
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◆[93]ジャスタウェイ
「そういうお前は何かを持って来たのかい…?と聞きたいよね。」

「うーん……いやな、俺もなんか持って来たと思うねんけど…」

先程からずっとポーチの中を探している龍一。

「じゃあ、早く探せよ〜」

「ドラえもんのごとく探せよ〜」

「うるさいな!お前らは!今探しとるやろ。」

二人に責められながらも龍一は念入りに中を探る。

「……………」

が、ちょっとしてポーチを閉めてしまった。

「あった?」

「…いや、なかった。」

龍一は少し申し訳なさそうにそう言ったのだが
一気に二人の眉間にはシワが寄る。

「なんだよ〜使えねーな〜」

「お土産に貰った、へんな飾り付いたボールペンのごとく使えないわ〜」

「なんやて。お前、お土産の木彫りのクマの奴とかの方が絶対いらんからな!」

「い〜や、あれ、使うのも恥ずかしいし、角度80度以上キープしないとインクの出がカスカスになるし。デザインも機能性も不十分な仕上がりだったわ。」

「いやいや、ボールペンの方が絶対ええわ。あのクマも鮭じゃなくて、ボールペンくわえてた方が絶対素敵やったね。」

おかしな方向に展開されていく二人の会話

更に反論しようとするソラにクロがもう十分と仲裁に入る。

「今お土産の話してる場合じゃないにゃ。だいたいお土産に実用性を求めるのが間違いにゃ。」

「けど、それなら食べ物で渡せよって話になるくね?」

「食べ物も、お土産屋さんとかで買ったのはだいたい美味しくなくて、貰っても余るパターンが多いから無しね。」

「じゃあ、後って何?笹寿司とか?」

「なんでにゃ?それ酔っ払ったオッサンが家族の機嫌とる……………」

ソラと、何故かクロと真人も巻き込まれて
やはりお土産の方で話が進む。
03/27 20:27
[SH38]
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◆[94]ジャスタウェイ
そんな間にも龍一は念のため、ポケットも探ってみる。


「う〜ん、絶対何か持って来たと思うねんけど」

右の次に左
そこで龍一の手がポケットの一番奥で止まった。

「………………あっ…」

あからさまだが、何かを見つけた様子だ。


ようやく話を中断し三人が振り向く。

「それでベットベトになった飴とかだったら殴るよ。」

そんな真人に対し
龍一はニヤリと不敵な笑みを浮かべる。

「あったわ、これ……ええもんがな………」

微妙な溜めの後、龍一が取り出した緑の玉、それは…

「モドリ玉……」

三人の声が揃った。

モドリ玉…この状況においての最上の便利アイテム。

一瞬にして真人とソラの目の色が変わる。

しかし物は龍一の手の内にある
龍一もみすみすと渡す訳つもりはない。

「ま、残念ながら一個しかないんで。これは、俺が使わして貰うわ。後は各自逃げて下さい。じゃ、おつかれ〜」

完全に一歩上に立つ龍一。

元からさっきの仕返しをするだけが目的なのだ。

「いやいやいや、それはちょっと違くね?それは違うよ。」

「そうそう。一旦、モドリ玉は保留にしよ。さあ、それ輪の真ん中置いて、真ん中に。」

「なんでやねん。うちの子をそんな危険地帯に行かせへんで。」

そういって、龍一はモドリ玉をさっさと、またポケットにしまった。
03/27 20:28
[SH38]
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◆[95]ジャスタウェイ
だがこれで納得も諦めもする二人ではない。

このままでは、またいざこざになってしまう。

そこで、またもクロが仲裁に入り、一つの案を提示する。

「二人共落ち着くにゃ。龍一が囮になって、その間に落とし穴仕掛けたらいいにゃ。これでリスクが分散出来るにゃ。」

「ああ。まあそれでええやん。それで行こ。」


龍一は事態を収拾しようと、すぐに賛成したが
真人とソラは一度、どうする?、という表情で見合わせる。

「いや、龍一は慣れてないから。俺がやった方がいいな。」

「いやいや。そもそも、こういう場合は女の子を先に逃がすって決まってるじゃん。」

「いや、言っとくけど早いよ〜俺は、逃げるの。」

「いやいや、私なんかもう、すぐだから。受け取って2秒で地面に投げるから。」

「いやもう、囮する気あらへんやないか。逃げる、言うてもうてるやん。こっちは囮しろ言うてんの。」

「そらあやるよ。囮に関してもチョウチンアンコウも雇いたくなるぐらいの囮出来るっつーの。」

「チョウチンアンコウの囮なんか、大した事ないっちゅうねん。もういい、行くで、もう行くから。」

いろいろあったが
ついに、しびれを切らした龍一は強行突破しようとする。

「あっ、待て!」

慌てて真人とソラが龍一を止めようとする
が、龍一はその両サイドからの妨害をかわし、草むらから抜けだした。

大胆に飛び出した為
距離はあったが、リオレイアは瞬時にそれに反応

振り向いて、龍一と目が合う。
03/28 21:30
[SH38]
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◆[96]ジャスタウェイ
「よし、ちょっと気を引いて、逃げたらええだけやからな。何のこっちゃないで。」

計画通り、理想の囮となっている龍一。

しかしモドリ玉があると言っても、囮は囮。

気をつけるに越した事はない。
それに急遽出て来てしまったという事も踏まえて
一応身の回りを調べておく事にする。


その行動は正解だったとすぐにわかる事となる。

「あ、あれ…………」

後ろ姿からもわかる程の龍一の焦り様。

真人とソラもその異変に気づく。

「あ、あらへん……………モドリ玉が…」

さっきポケットにしまったはずのモドリ玉がないのだ。
何回調べても、ない。

その時。

「ああああ!!」

「え!?なん…………」

真人とソラの声が聞こえたのと同時に

龍一は白い何かが走って行くのを見た。

「まさか…………」

そして、龍一もその重大な事態に気づく。


「モドリ玉は頂いたのにゃ!」
モドリ玉はクロにより既に盗難に合っていた。

クロはあの囮作戦を提供した時から狙っていた。

中立的な立場で安心させ、盗む隙を伺っていたのだ。

「あんの泥棒猫がぁ!!」

だが、言った所でもう遅い。


クロはリオレイアの前で注意を引くように動き、挑発している。
一応、囮としての役割は果たすつもりのようだ。

「しゃーない、ちょっと落とし穴貸せ!いや、貸してください。」

龍一は渋々の二人から落とし穴を受け取り
真人とソラもそれぞれの持ち場についた。


「いっぺんに仕掛けてもええけど、自分の周りに仕掛けんようにだけはしいや!」

「あいよ。」

「わかってるって。」
03/28 21:31
[SH38]
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◆[97]ジャスタウェイ
クロは囮の仕事はきちんとこなしていた。
リオレイアの噛み付き攻撃をスルリとかわし

「にゃ!」

鼻の穴に、その辺に落ちてた木の棒をぶち込んだ。

頭に血が上るリオレイア
怒りで、もはやクロ以外は視界に入ってない。



「正直一番囮に合ってたかもしれんな。」

クロから少し離れた所で龍一はそう呟き、いい感じの場所を探している。

「この辺かな…」

程よく開けた所で、龍一は落とし穴を仕掛けにかかった。

「それより、あいつらちゃんと出来てるんかいな。」

仕掛けながら、龍一はさっきの自分の発言を振り返り
胸のうちに不安がよぎる。

「まさか、さっきのをフリやと…………いやまあ、それは無いか。」

それを除いたとしてもあの二人の事
この位置からはよく見えないが
もちろん不安ではある。

だがそれ以前に今は自分だ。

リオレイアに十分注意を払いつつ、また落ちてしまわないよう慎重に仕掛けて、龍一は立ち上がった。

その様子を目の端で捕らえたクロ。

「そろそろ頃合いかにゃ…」

リオレイアの刺付き尻尾が勢いよく振り回されて来たが
小さなクロの頭上を通過していった。

「みんな出来たかにゃ〜!」

「あいよ〜」

「オッケー」

龍一は二人が答えるのを聞き

ああ、ちゃんと出来たんや。

と感心しつつ答えた。

「出来たで〜!」

「了解にゃ。」

クロは三人の完了を確認し
リオレイアの放ったサマーソルトも避け、緑の煙の中に消えた。

「あ〜あ、行ってもうたか。」
なんだか損した気分の龍一。

しかしである。
モドリ玉を取られたとは言え、
このまま計画通り行けば全員無事に帰れるのだ。

そして三人にも程度の差こそあれ、緊張感が漂う。

「こっからやな………」

目標を失ったとなれば、リオレイアは一番近い自分に向かうだろう

と、龍一は仕掛けた落とし穴から後ずさろうとした。

05/01 19:02
[SH38]
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◆[98]ジャスタウェイ
だが、すかさず真人の声が飛んできた。

「あっ、後ろ気をつけろよ。」

そう言われて良く見てみると、すぐ後ろに落とし穴が。

「おお、危なっ。もうちょい…で…………………」

言いながら、龍一は改めて自分の周りを見て気づいた。

「あれ………?おかしいな………」

落とし穴が…

右も左も斜めも…

「あれ!おかしいなぁ!これ!なんで俺が囲まれてんねん!!」

龍一の周りキレイに仕掛けられていた。

この短時間でこれだけの量のセッティングを、どうやったのかは皆さんの想像力にお任せしますが

一分の隙間さえない包囲網となっている。

そして、作っているのか、ガチなのか、はわからないが
キョトンとした表情の真人とソラ。

「え、さっきのフリじゃねーの?」

「ちゅうわ!!どういう受け取り方してんねん!」

どう紆余曲折を得たのかはわからないが
どうやら『自分の周りに仕掛けんようにしいや!』
をこのように受け取ったらしい。

「どうすんねん!この状況!」

「頑張って!」

「このフラフープぐらいの範囲でか!」

そうこうしている内に、リオレイアは標的を一人に定めたようである。

龍一に大きく咆哮を放つ。

「うわっ!こっちやめろ!あのアホ二人狙え!」
05/01 19:05
[SH38]
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